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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻12号

1996年12月発行

文献概要

臨床経験

3次元ヘリカルスキャンCTが術前計画に有用であった寛骨臼骨折の4例

著者: 南銀次郎12 竹下秀之1 前田俊英1 渡部欣忍1 吉岡慎二2 平澤泰介3

所属機関: 1湖北総合病院整形外科 2京都地域医療学際研究所附属病院 3神戸海岸病院整形外科 4京都府立医科大学整形外科

ページ範囲:P.1403 - P.1407

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 抄録:寛骨臼骨折はしばしば複雑な転位を示し,単純X線像や従来のCT像だけでは骨折形態の把握が困難な場合が多い.今回われわれは,4例の寛骨臼骨折に対し3次元ヘリカルスキャンCT(以下3D-CTと略す)を撮影し,その診断と治療に対する有用性を検討した.
 症例は男性4例で,Judet-Letournel分類による骨折型は横骨折2例,T字骨折1例,後壁骨折1例であった.全例保存療法では関節面の整復が得られないため,螺子および鋼線を用いて観血的整復固定術を行った.現在術後10~14カ月(平均12.5カ月)と短期経過であるが良好な結果を得ている.3D-CTでは短時間の撮影で任意の方向から骨折の立体像を描出することが可能となり,手術進入路や内固定方法の選択など術前計画に有用な情報を得ることが出来た.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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