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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻3号

1996年03月発行

文献概要

論述

腕神経叢損傷に対するMRミエログラフイー(MR-myelo)の有用性―脊髄造影,CTミエログラフイーとの比較

著者: 中村俊康12 矢部裕1 堀内行雄1 高山真一郎1 山中一良1 市川亨1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科学教室 2藤田保健衛生大学坂文種報徳会病院整形外科

ページ範囲:P.235 - P.241

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 抄録:高速spin echo(Fast SE)法の3次元撮像化が可能になり,さらに脊髄のT2強調像が脊髄造影効果(myelogram effect)を有することから,脊髄のT2強調像を3次元再構成することで立体的なMRによる脊髄造影像(以下MR-myelo)が得られる.今回われわれは腕神経叢損傷患者のMR-myelo撮像を行い,その有用性について検討した.腕神経叢損傷患者6例を対象とし,4例は全型損傷例であり,2例は上位型損傷例であった.全型損傷例ではpseudo-meningoceleがMR-myeloで明瞭に確認できた.上位型損傷例ではC6神経根,神経根嚢像の異常を認め,pseudo-meningoceleは認めなかった.MR-myeloは無侵襲で,比較的短時間で撮像可能な検査であり,その描出能は脊髄造影と遜色ない.さらに,造影剤を使用しないこと,3次元画像で任意の方向から観察できるなどから,今後の腕神経叢損傷診断への応用が期待できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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