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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻3号

1996年03月発行

文献概要

論述

軟骨肉腫の治療成績と予後因子

著者: 真鍋淳1 川口智義1 松本誠一1 黒田浩司1 下地尚1 古屋光太郎2 磯辺靖2

所属機関: 1癌研究会付属病院整形外科 2東京医科歯科大学整形外科

ページ範囲:P.271 - P.278

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 抄録:1960年から92年までに経験した53例の軟骨肉腫の治療成績を分析し予後因子と至適治療法について検討した.全症例(M0,M1)の15年生存率は59%であった.発育形態,大きさ,臨床検査所見は予後と相関を認めなかった.組織学的grade別15年生存率をみると,grade Iは82%,grade IIは36% grade IIIは0%(全例5年以内に死亡),15年非転移率はgrade Iは80%,grade IIは53%,grade IIIは0%(全例2年以内に転移出現)と明らかな差が認められた.またM0例の局所再発の有無と15年生存率をみると非再発群85%,再発群は17%,また非転移率は非再発群79%,再発群は38%と,局所再発と予後,転移率との間にも明らかな相関がみられた.
 これらのことから組織学的gradeと局所根治性の二つが重要な予後因子と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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