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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻3号

1996年03月発行

文献概要

臨床経験

post-poliomyelitis progressive muscular atrophyにflexion myelopathyを合併した1例

著者: 下田順一1 猫塚義夫1 芳賀千明1 堺慎1 田村正吾1 伊志嶺博1 鈴木光典1 富村智1

所属機関: 1北海道勤医協中央病院整形外科 2大分健生病院

ページ範囲:P.311 - P.314

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 抄録:post-poliomyelitis progressive muscular atrophy(以下,PPMAと略す)にflexion myelopathyを合併した一例を報告する,右上肢近位の著明な筋萎縮と頚部前屈時に増強する両手のしびれと左下肢の脱力があった.神経学的には,主にC5~7の灰白質(特に前角)の障害が認められた,頚椎X線像でC4,C5椎体を頂点とした角状後弯を認め,ミエロCTでは前屈位で前方subdural spaceの消失を認めた.ポリオ罹患の既往がありPPMAにflexion myelopathyの合併例と診断した.flexion myelopathyの治療目的で頚椎前後同時固定術を施行し頚椎の適正なアライメントと良好な臨床結果を得た.本邦において,PPMAにflexion myelopathyを合併し手術により加療した症例は報告例がなく,極めて稀な症例と思われた.PPMAは,疫学的にも今後増加してくる可能性があり,その診断・治療にあたってmyelopathyの合併を念頭に置く必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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