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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻3号

1996年03月発行

文献概要

臨床経験

化学療法後,MRSA敗血症を生じた右膝滑膜肉腫の1例

著者: 宮崎達也12 梅田透1 石井猛1 鬼頭正士1

所属機関: 1国立がんセンター東病院整形外科 2清水厚生病院

ページ範囲:P.323 - P.326

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 抄録:近年,MRSA感染症が問題とされ,多くの報告があるが,骨・軟部悪性腫瘍に対する全身化学療法後の骨髄抑制に合併したMRSA感染症の報告は,本邦においては認められない.今回,われわれは,滑膜肉腫に対する術後全身化学療法(lfosfamide大量療法12g/m2)により骨髄抑制(白血球数800/μl)を来し,MRSA敗血症,DICを合併した1例を経験した.VCMを中心とした高感受性抗生剤の短期併用投与,IVHカテーテル,人工手術材料の除去および徹底した全身管理により救命し得たので報告する.全身化学療法に伴う骨髄抑制は不可避であるが,骨髄抑制に合併したMRSA感染症はしばしば重篤化するため,化学療法施行前後の感染には,十分な注意が必要と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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