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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻3号

1996年03月発行

文献概要

臨床経験

肘関節脱臼を伴った上腕骨内側上顆骨折(Watson-Jones IV型)の治療経験

著者: 土田敏典1 北野喜行1 堀本孝士1 富田喜久雄1 赤丸智之1

所属機関: 1市立砺波総合病院整形外科

ページ範囲:P.327 - P.330

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 抄録:当科における肘関節脱臼を伴った上腕骨内側上顆骨折(Watson-Jones-IV型)症例を調査したので報告する.対象は女性4例,受傷時年齢平均12歳であった.治療方法は,3例については脱臼整復操作にて骨片が整復され保存的に治療し,徒手的に整復できなかった1例に対し観血的治療を行った.調査方法は,日整会肘機能評価法に基づき,X線学的に骨癒合・変形の有無について調査した.術後追跡調査期間は平均4年5カ月であった,
 結果は,臨床的には平均97.8点であり,X線学的に1例に線維性癒合をみたが,外反動揺性はなかった.上腕骨内側上顆骨折の手術適応について,一般にWatson-Jones分類II度以上の転位例に手術適応があるとされるが,肘関節外側脱臼を伴うIV型については,脱臼整復操作で骨片も整復され,不安定性がなければ観血的治療は不要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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