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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻3号

1996年03月発行

文献概要

臨床経験

神経根分岐異常を伴った骨盤腔内神経鞘腫の1例

著者: 上本晴信12 片岡治1 鷲見正敏1 佃政憲1 中村哲也3

所属機関: 1国立神戸病院整形外科 2国立明石病院整形外科 3国立神戸病院臨床病理

ページ範囲:P.337 - P.340

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 抄録:神経根分岐異常を伴い,診断に難渋した骨盤腔内神経鞘腫の1例を経験した.一般に,下肢の疼痛や麻痺症状を呈する症例の診断にあたっては,脊柱管内の病変を疑って,脊髄腔造影やMRIによる検索がなされるのが一般的である.しかし,その起因病変が脊柱管外に存在する可能性を常に念頭に置くべきである.今回筆者らが経験した骨盤腔内に発生した神経鞘腫もその1例であるが,それ自体が稀であり,臨床症状として下肢痛・下肢知覚障害のような神経症状を呈する例も多くないため,整形外科領域での報告は極めて少ないが,鑑別診断として十分考慮すべきものである.諸々の理由はあったにせよ,自らが診断難渋の原因を作ったともいえる反省例として報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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