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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻4号

1996年04月発行

文献概要

特集 脊椎外傷の最近の進歩(上位頚椎を除く)(第24回日本脊椎外科学会より)

骨粗鬆症性胸腰椎圧迫骨折後の進行性椎体圧潰と遅発性神経障害―前方除圧と脊柱再建

著者: 金田清志1 伊東学1 種市洋1 佐藤栄修1 鐙邦芳1 浅野聡1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.463 - P.470

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 抄録:骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折後の進行性椎体圧潰と遅発性神経障害に対して前方除圧・脊柱再建術を施行し,12カ月以上経過観察した51例(男性10例,女性41例,平均手術時年齢68.8歳)を検討した.椎体置換材料は初期の8例は自家腸骨稜と腓骨を,他の43例は骨と直接結合するA-Wガラスセラミック(AWGC)人工椎体で支柱移植とし,Kaneda deviceをanterior instrumentationとして使用した.
 骨粗鬆症による胸腰椎圧迫骨折後の遅発性神経障害は,骨折椎体の圧潰進行による後弯変形の増強と椎体後方部分の脊柱管内陥入による脊髄ないし馬尾の圧迫障害である.脊柱の前方支柱欠損に伴う高度な不安定性に対し,保存療法は無効で,手術治療の適応であった.手衛は圧潰椎体切除による前方除圧と前方脊柱再建術が合理的で,これには後弯変形の矯正と保持の点から,AWGC人工椎体とKaneda deviceの併用が有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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