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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻4号

1996年04月発行

文献概要

特集 脊椎外傷の最近の進歩(上位頚椎を除く)(第24回日本脊椎外科学会より)

成人発症tight filum terminaleの臨床的検討

著者: 駒形正志1 大友通明1 池上仁志1 豊岡聡1 今給黎篤弘1 三浦幸雄1

所属機関: 1東京医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.523 - P.532

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 抄録:成人発症tight filum terminaleの手術例20例について,臨床的特徴や手術成績などを検討し,また独自に考案した本症の症状誘発テストの臨床的意義について報告した.20例中19例が腰下肢や陰部の痛みが主訴であり,95%に膀胱直腸障害を伴っていた.終糸の切離により,痛みは17例(89%)において改善が見られ,膀胱直腸障害は約70%が改善した.本症は脊髄機能が回復可能なうちにuntetheringを行うことにより良好な治療成績が得られる.臨床的に本症を疑わせる所見として,①臨床症状と画像所見の不一致,②非髄節性の神経症状,③若年期から体幹前屈制限,頻尿があり,側弯や凹足を伴う,④誘発テスト陽性,⑤ミエログラフィーでの終糸像および終嚢部の変形などの点が挙げられる.早期診断には特にわれわれの誘発テストが有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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