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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻4号

1996年04月発行

文献概要

特別企画 胸椎部ミエロパチーの病態と治療

胸椎部黄色靱帯骨化の形態と手術法の選択

著者: 佐藤哲朗1 国分正一1 石井祐信2

所属機関: 1東北大学整形外科 2西多賀病院整形外科

ページ範囲:P.541 - P.545

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 抄録:胸椎部黄色靱帯骨化症(OLF)に対する手術術式をretrospectiveに骨化の範囲と形態の観点から検討した.対象は63例であり,単椎間除圧例が42例,多椎間除圧例が21例であった.OLFの骨化形態をCTで外側型,拡大型,肥厚型,癒合型,膨隆型の5型に分類した.術式は観音開き式椎弓切除術(43例),en bloc椎弓切除術(15例),開窓術(3例),片側椎弓切除術(2例)の4術式であった.術中,10例に硬膜骨化の合併がみられた.最小手術侵襲と安全性の両面から術式の選択について次の結論を得た.単椎間例で外側型,拡大型,肥厚型のOLFは棘突起を残す開窓術を行う.一方,単椎間例でも癒合型と膨隆型は,正中部の骨切りが困難であるためen bloc椎弓切除術を行う.多椎間例で外側型,拡大型,肥厚型は観音開き式椎弓切除術を行い,癒合型あるいは膨隆型の骨化があればen bloc椎弓切除術を行う.硬膜骨化の合併が疑われた場合には,OLFと硬膜の間を剥離せず,くも膜を残して周囲の硬膜こと骨化を摘出する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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