icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻4号

1996年04月発行

文献概要

特別企画 胸椎部ミエロパチーの病態と治療

胸椎部ミエロパチーに対する後方進入脊髄前方除圧術の術式と成績

著者: 大塚訓喜1

所属機関: 1長野身体障害者リハビリテーションセンター

ページ範囲:P.547 - P.552

文献購入ページに移動
 抄録:胸椎部のOPLLによる胸髄症に対する外科的治療法としての後方進入脊髄前方除圧の術式とその成績について述べる.まず本術式の要点は,en bloc laminectomyを行い,後方斜めの方向から脊髄前方の除圧を行う.この際,椎間関節は1/3~1/2は残すようにすると脊柱の支持性は温存され,instrumentationを併用する必要はない.椎弓根部ではやや広めに椎弓切除し,椎弓根の1/3位の断面を露出させる.この椎弓根断面を糸口にしてOPLLの前方の骨削除を行う.本手術を現在までに37例に実施した.その結果3例に重篤な合併症を認めたが,他の34例では良好な成績であった.合併症を予防するためには,頚椎胸椎連続型OPLLに対しては,胸椎の後方進入脊髄前方除圧術に引き続いて頚椎に椎体亜全摘前方固定術を同時に行い,またOPLLの摘出により脊柱管段差が生じた時には,脊髄前方に皮下脂肪をおき,この段差を解消しておくことが肝心である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら