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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻4号

1996年04月発行

文献概要

特別企画 胸椎部ミエロパチーの病態と治療

胸椎部脊髄症に対する前方除圧固定術の成績と問題点

著者: 藤村祥一1 朝妻孝仁1 戸山芳昭1 鈴木信正1 平林洌2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科 2慶應義塾看護短期大学

ページ範囲:P.555 - P.562

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 抄録:後縦靱帯骨化(OPLL),椎間板ヘルニアと脊椎症による胸髄症に対する前方除圧固定術の83例を検討した.胸骨柄縦割進入法と胸膜外進入法を用い全胸椎高位の前方除圧固定が達成でき,手術成績はOPLLで改善率57%,椎間板ヘルニアと脊椎症で66%を獲得し,また5年以上の長期成績も比較的安定し,X線学的にも全例で骨癒合が得られ,前方除圧範囲内の再狭窄所見も認められず,さらに合併症もOPLLでは脊髄麻痺悪化4例,反回神経麻痺1例,髄液漏8例,発汗異常2例が発生したが,脊髄麻痺悪化1例と発汗異常の1例以外はいずれも一過性であった.本手術法は愛護的な手術手技に習熟し,早期手術に心がければ安定した良好な成績を獲得できる有用な手術法であるが,広範性OPLLや脊柱管内靱帯骨化合併では限界があった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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