icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻5号

1996年05月発行

文献概要

論述

椎体後面に脱出した腰椎椎間板ヘルニアの臨床像

著者: 梁昌鳳12 井口哲弘1 藤田久夫1 松原伸明1 鍋島祐次1 一山茂樹1 黒石昌芳1

所属機関: 1兵庫県立加古川病院整形外科 2西脇市立西脇病院整形外科

ページ範囲:P.593 - P.598

文献購入ページに移動
 抄録:椎体後面に脱出した腰椎椎間板ヘルニア(以下,椎体後面群)20例の臨床的特徴について,椎間板レベルでの脱出ヘルニア(以下,対照群)20例と比較し,検討した.その結果は以下の如くである.1)椎体後面群では上位腰椎(L3/4高位を含め,それより頭側)発生例が25%を占め,対照群より多かった.2)椎体後面群では,下肢痛が術前経過中に軽減した既往のあるものが対照群より有意に多かった.3)2根障害や膀胱直腸障害を呈した症例はすべてMRI上,ヘルニア塊が椎体高の1/2以上migrateしていた.4)椎体後面群の手術成績は対照群より有意に劣っていた.このような結果から,椎体後面に脱出したヘルニアではその臨床像が椎間板レベルに脱出したヘルニアとは異なっており,vertical interradicular migration(仮称)としてその病態に注目する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら