icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻5号

1996年05月発行

文献概要

臨床経験

偽性副甲状腺機能低下症による大腿骨病的骨折の1例

著者: 高田潤一1 松山敏勝1 小川貴士1 如賀賢1 渡邊耕太1 高川芳勅2 島本和明2 石井清一1

所属機関: 1札幌医科大学医学部整形外科 2札幌医科大学医学部第2内科

ページ範囲:P.665 - P.668

文献購入ページに移動
 抄録:大腿骨頚部病的骨折を初発症状として発見された偽性副甲状腺機能低下症の一例を経験した.症例は34歳,女性である.某整形外科病院で,大腿骨頚部の病的骨折と全身の骨萎縮像を指摘され,当科を紹介された.血液検査で低カルシウム,高リン血症に加えて,副甲状腺ホルモンの上昇,1α,25(OH)2VD3の低下を認めた.PHPの診断のもとに大腿骨頚部骨折に対する骨接合術を施行するとともに,Ca剤とビタミンDの投与を開始した.治療7カ月後には血清Ca,P値の改善と全身の骨塩量の増加がみられ,骨癒合も得られた.若年者の病的骨折や高度の骨萎縮像を認めた場合は,代謝性骨疾患を疑い各種マーカーや全身の検索が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら