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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻5号

1996年05月発行

文献概要

臨床経験

嚢腫状変化を伴った線維性骨異形成の1例

著者: 朝倉佐智子1 矢澤康男1 高木辰哉1 長澤正彦2

所属機関: 1栃木県立がんセンター整形外科 2芳賀赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.669 - P.672

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 抄録:嚢腫状変化が極めて著明であった線維性骨異形成(FD)の1例を経験した.症例は56歳,男性.主訴は左肩の腫瘤であった.単純X線像からは動脈瘤様骨嚢腫,軟骨肉腫が疑われた.生検組織像はFDあるいは骨嚢腫の所見であった.左母指中手骨,左上腕骨の単純X線上スリガラス状陰影を認め,多骨性FDと診断した.また,MRIの所見より嚢腫状変化を伴っていることが明らかであった.FDは多彩なX線像,組織像を呈することが知られ,診断には注意を要する.また,今回の症例のように嚢腫状変化を伴う場合,急速に増大し,悪性変化と鑑別を要することがある.この際には,MRIが診断に有用であると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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