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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻6号

1996年06月発行

文献概要

論述

農作業が退行期骨粗鬆症に与える影響

著者: 遠山晴一1 冨田文久1 杉原進2 松浦浩司2 葛巻裕2 舛岡隆志2 山岸孝弘2 長井靖仁3

所属機関: 1厚生連倶知安厚生病院整形外科 2厚生連倶知安厚生病院放射線技術部門 3厚生連倶知安厚生病院第2内科

ページ範囲:P.705 - P.709

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 抄録:農作業が退行期骨粗鬆症に与える影響を調べるために,60歳以上の女性100例にdualenergy X-ray absorptiometryを用いた橈骨遠位部の骨塩計測を含む横断研究を行った.日光被曝時間に関しては,農作業従事群(n=36)が5.7±2.5時間/日,非従事群(n=64)が1.6±1.9時間/日と従事群が有意に長かった(P<0.01).骨折頻度は従事群で25%,非従事群で31%と両群間に有意差を認めなかった(P=0.51,検出力60%).橈骨骨塩量は従事群と非従事群の間には有意差は認められなかった(P=0.81,検出力82%).また,骨塩量が健常女性33歳の平均値より-2.5標準偏差以下の骨塩減少を示す者は従事群72%,非従事群73%であり,その頻度に有意差を認めなかった(P=0.90,検出力89%).したがって,長時間の日光被曝を有する農作業従事者においても,非従事者と同様の骨粗鬆症の予防および治療が必要であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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