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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻6号

1996年06月発行

文献概要

論述

前後両方向不安定型os odontoideumについて―その動態および形態的特徴

著者: 西脇祐司1 戸山芳昭1 朝妻孝仁1 鈴木信正1 藤村祥一1

所属機関: 1慶應義塾大学整形外科

ページ範囲:P.711 - P.717

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 抄録:前後両方向に不安定性を有するos odontoideumの動態および形態的特徴を検討した.対象は当科にて治療を行った13例(AP群)で,検討項目として前後屈側面像よりinstability index,およびatlanto-axial angleの差である矢状面回旋度を,また断層写真や開口位正面像より,分離部の形態(平坦型と隆起型に分類)を調査し,前方不安定性のみを示す18例(A群)と比較検討した.さらにfresh cadaverを用いて歯突起の制御機構についても検討した.
 AP群の動態は,実際には前後方向よりも矢状面での回旋不安定性が大きかった.また,その形態は分離部が平坦で,分離歯突起骨が頭側に偏位する特徴を有していた.cadaverを用いた検討からは,環軸椎間矢状面動態において,歯突起はtranslationよりもrotationに対して重要な制御機構であることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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