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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻6号

1996年06月発行

文献概要

臨床経験

足舟状骨疲労骨折の1例

著者: 坂井毅12 山田昌弘1 吉田和也1

所属機関: 1国立明石病院整形外科 2三木市民病院

ページ範囲:P.775 - P.778

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 抄録:われわれは,稀な外傷である足舟状骨疲労骨折の1例を経験したので報告する.症例は15歳の男性.10歳から陸上競技を始め13歳からハードル走をしていた.1992(平成4)年10月より左足背部痛出現.県大会前で練習量が増えていた時期であった.1993(平成5)年1月当科初診.理学的所見では舟状骨直上に圧痛を認め,尖足位での片足跳びで疼痛が著明であった.単純X線像では異常は判りにくかった.骨シンチで異常集積像あり,CT,断層撮影,MRIで骨折線を認め1993(平成5)年5月11日,骨接合術兼骨移植術を行った.術後6週間の短下肢ギプス固定を行い,術後4カ月で練習を再開し,5カ月で元の競技レベルまで復帰した.足舟状骨疲労骨折は力学的ストレスの方向,血液の問題,筋の作用方向などが関与すると考えられる.スポーツ選手が慢性の足内側の疼痛を訴える時は本症を念頭においた診察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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