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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻7号

1996年07月発行

文献概要

論述

胸・腰椎屈曲回旋脱臼骨折の検討

著者: 阿部栄二1 鈴木哲哉1 本郷道生1 島田洋一1 佐藤光三1 千葉光穂2 楊国隆3

所属機関: 1秋田大学医学部整形外科 2秋田労災病院整形外科 3山本組合総合病院

ページ範囲:P.797 - P.804

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 抄録:胸・腰椎屈曲回旋損傷26例の手術成績,術式の選択について検討した.年齢は平均33歳で,術後経過期間は平均5年8カ月である.背部への大きな直達外力によって受傷しており,片側・多発性の肋骨骨折や横突起骨折を伴うものが多かった.instrument failureもなく全例に骨癒合が得られ,13例(50%)はFrankelスケールで1段階以上の改善を示した.麻痺は損傷高位と脊椎後方要素の損傷形態によって異なり,胸椎部の椎間関節嵌頓型や椎体椎弓非分離型では,麻痺が重篤で予後不良であった.椎体椎弓分離型は損傷高位にかかわらず麻痺も軽度で良好な改善を示した.上・中胸椎部損傷では主にLuque法により平均5.8椎の固定を,胸腰移行部以下ではpedicle screw法により平均3.5椎の固定を行った.胸腰移行部以下の損傷ではslice骨折や椎間板損傷例が多く,16例中12例(75%)はpedicle screw法による1椎間での脊柱再建が可能と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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