icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻7号

1996年07月発行

文献概要

論述

先天性股関節脱臼治療後に寛骨臼回転骨切り術を行った症例の検討

著者: 野沢雅彦1 山内裕雄1 廣瀬友彦1 長谷川徳男1 松林保智1 伊藤喜章1

所属機関: 1順天堂大学医学部整形外科

ページ範囲:P.825 - P.832

文献購入ページに移動
 抄録:当科で先天性股関節脱臼初期治療終了後に寛骨臼回転骨切り術を行った10例11関節の骨切り術を行うまでの経過と術後成績について検討した.本手術まで保存的治療だけ行った3例4関節は,いずれも5歳時のCE角が10°以上であり脱臼傾向の進展はなかった.なんらかの観血的な治療を行ったものは7例7関節で,観血整復術は5関節,減捻内反骨切り術が3関節,Salter骨盤骨切り術が2関節であった.内反骨切り術例は外反が再出現し,Salter骨盤骨切り術例では臼蓋の被覆が不足していた.これらの症例は術前に股関節痛などの症状を有し,股関節症への進展あるいは股関節症の進行が危惧されたが,寛骨臼回転骨切り術により術後1年から7年(平均4.3年)の経過観察期間では,臨床症状として疼痛が改善し,X線学的にも良好な股関節の適合性を得ることができた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら