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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻7号

1996年07月発行

文献概要

臨床経験

膝周囲に発生した筋肉内ガングリオンの検討

著者: 高田潤一1 薄井正道1 松山敏勝1 橋本英樹1 千葉英樹1 石井清一1

所属機関: 1札幌医科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.855 - P.858

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 抄録:膝周囲の筋肉内に発生したガングリオンの12例を経験した.症例は,男4例,女8例で,年齢は3~65歳までの平均42.7歳であった.臨床症状の特徴として,①進行が緩徐であるために直径数cmに達することがあること,②経過中に腫瘤の大きさがやや変化する場合があること,③疼痛,発赤,熱感などの局所所見に乏しいこと,が挙げられた.画像所見は,CTでは低吸収像を示し,MRIではT1強調像で低信号,T2強調像で高信号を示した.いずれも境界は明瞭で,内部が均一な像を呈していた.ガングリオンのMRIにおける特徴としては,水平断では円形の腫瘤を示すものの,矢状断で多房性の嚢腫状の像を呈することであった.またエコーでは,嚢腫状で内部がエコーフリーな腫瘤像が認められた.エコーは非侵襲性で外来で容易に施行できること,任意の方向から画像が得られるため,嚢腫状の病変の診断に有用であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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