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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻7号

1996年07月発行

文献概要

臨床経験

中位頚椎高位に発生した神経鞘腫の2例―頚髄腫瘍の早期発見および手術的治療の要点

著者: 山田敏幸12 熊野潔1 平林茂1 内田毅1 瀧直也1

所属機関: 1関東労災病院整形外科 2三浦市立病院整形外科

ページ範囲:P.859 - P.863

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 抄録:一般に,神経鞘腫は発育が緩徐なため発生初期には明確な症状が出現しにくいとされ,特に,C3からC5の中位頚椎高位に発生した場合には,項部痛や肩こりなどの漠然とした症状として実感されることが多い.このため頚椎症や椎間板ヘルニア等と誤って診断され長期にわたり保存的治療が行われることにより脊髄腫瘍としての診断が遅れがちとなる.やがて,手指の巧緻運動障害やしびれ感,安静時の上肢痛などの脊髄神経根症状を生じる頃には腫瘍はかなりの大きさとなっていることが多い.早期発見のためには,たとえ症状が軽微であっても,保存的治療で効果がない場合には脊髄腫瘍の可能性を考慮してMRIなどの画像検査を行う必要がある.今回われわれは,比較的軽微な症状で発見された中位頚椎に発生した神経鞘腫の2例を経験し,手術的治療にて良好な結果を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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