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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻8号

1996年08月発行

文献概要

視座

画像技術の進歩と立体情報

著者: 中村利孝1

所属機関: 1産業医科大学整形外科

ページ範囲:P.893 - P.893

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 最近の画像技術の発達には目を見はるものがある.コンピュータグラフィックスの基本的なプログラムが蓄積,整備され,断面を含めた立体の細かなディスプレイが可能になってきた.CTやMRIなどの断層撮影像が加算され,短時間で立体情報に変換される.CTRモニターにはリアルな3次元画像が映し出される.樹脂加工機と連動させて実物大の立体模型も比較的容易に作られるようになった.
 このような画像技術の進歩は,整形外科にとって確かに役に立つ.骨の立体模型が簡単に作られるようになると手術治療の見通しは格段によくなる.骨盤や脊椎の骨折などでは,立体模型を作成して骨片の形と位置をあらかじめ確認しておくと,スクリューやプレートによる固定性についての予測もつく.3次元画像の観察により骨の細工を主体とした脊椎,股関節の手術計画や,骨腫瘍の切除範囲の決定も容易になる.数年前には夢物語であったシミュレーション手術が,まさに可能になりつつあると言える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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