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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻8号

1996年08月発行

文献概要

論述

Marfan症例群に伴う脊柱側弯症とその治療成績

著者: 稲見州治1 大谷清1 斎藤正史1 柴崎啓一1

所属機関: 1国立療養所村山病院整形外科

ページ範囲:P.895 - P.902

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 抄録:過去21年間に国立療養所村山病院で手術的治療を行った脊柱側弯症は263例で,このうちMarfan症候群に伴う脊柱側弯症は15例(5.7%)であった.術前に装具治療を行った5例では,側弯角度は初診時平均42°から,3年9カ月の経過で平均83°に進行した.手術法はposterior fusion in situが1例,Harrington法が7例,Luque法が2例,Cotrel-Dubousset法が2例,Dwyer法が3例であった.側弯角度は術前平均81°が術直後平均36°(矯正率56.2%),術後4週で死亡した1例を除く7年5カ月後の最終調査時では平均61°(29.4%)となり,平均24°の矯正損失がみられた.Marfan症候群に伴う脊柱側弯症は進行性であり,心血管系の異常など術前の検索を十分に行った上で,できるだけ早期に手術的治療を考慮するべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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