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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻8号

1996年08月発行

文献概要

臨床経験

原発性脊椎腫瘍に対する第5腰椎椎骨全摘術の経験

著者: 鳥畠康充1 富田勝郎1 川原範夫1 森下裕1 藤田拓也1 水野勝則1 沢田米造2 浦山博3 八木雅夫4 石瀬淳5

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科 2横浜栄共済病院整形外科 3金沢大学第1外科 4金沢大学第2外科 5金沢大学集中治療部

ページ範囲:P.931 - P.939

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 抄録:腰椎部は,原発性脊椎腫瘍の好発部位であるが,手術展開および脊椎再建が困難である第5腰椎に対する椎骨全摘の報告はほとんどない.われわれは,第5腰椎に発生し腹部臓器に浸潤した再発性軟骨肉腫と,動脈瘤様骨嚢腫の各1例を経験した.これらに対して,周到な手術計画を立て,複数科の専門的技能を集約することにより,後方・前方2段階手術での椎骨全摘術を完遂した.短期の経過観察ながら腫瘍の再発を認めていない.軟骨肉腫,aggressiveな巨細胞腫や動脈瘤様骨嚢腫のように,再発傾向が高いものの手術による局所制圧ができれば良好な予後が期待できる脊椎腫瘍に対しては,たとえ第5腰椎であっても,理想的な腫瘍学的切除にできるかぎり近い手術を追求して行くべきであると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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