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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻8号

1996年08月発行

文献概要

臨床経験

mucopolysaccharidosisに手根管症候群と小指屈筋腱皮下断裂を生じた1例

著者: 青山朋樹12 藤尾圭司1 西島直城1 中村孝志1

所属機関: 1京都大学整形外科学教室 2玉造厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.959 - P.961

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 抄録:ムコ多糖症は稀な骨系統疾患であり,また知能が正常なSheie症候群は56万人に一人の発生頻度といわれている.これに手根管症候群と屈曲腱皮下断裂を合併した1例を報告する.症例は23歳,男性.主訴は右母,示,中指のしびれと右小指DIP関節の屈曲困難.3歳の時,関節の拘縮を指摘され,ムコ多糖症(Sheie症候群)と診断された.1993(平成5)年10月右小指の過伸展を強いられた後,小指の屈曲が困難となった.同じ頃より右母,示,中指のしびれを自覚した.その後放置していたが,しびれが増悪し屈曲も不能となったため当科受診し,手根管症候群と屈筋腱皮下断裂と診断された.当科入院時正中神経領域のしびれと小指DIP関節の屈筋不能を認めた.1994(平成6)年12月,手根管開放術,腱移行術を行った.術後4カ月を経過ししびれは消失し屈曲も可能となった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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