icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻8号

1996年08月発行

文献概要

臨床経験

大菱形骨骨折を合併した母指手根中手関節脱臼骨折の1例

著者: 織辺隆12 井口哲弘1 松原伸明1 鍋島祐次1 日野高睦1 上原香1 宮秀俊1 益子秀久3

所属機関: 1兵庫県立加古川病院整形外科 2高槻病院整形外科 3神戸三菱病院

ページ範囲:P.983 - P.986

文献購入ページに移動
 抄録:今回,比較的稀な大菱形骨骨折を合併した母指手根中手(以下CM)関節脱臼骨折の1例を経験したのでその受傷機転について考察を加えた.症例は27歳の男性で,バイクで走行中転倒して受傷した.左母指中手骨にBennett骨折を,また大菱形骨は結節部の剥離骨折と橈側結節部の骨折を認めた.橈側結節部の骨折型はWalkerらの分類で,Ⅱb型に準じていた.保存的に整復不可能であったため,受傷後10日目に観血的骨接合術を行った.術後1年の現在,骨癒合および可動域は良好で,疼痛も認めない.本症例の受傷機転は,母指が過度の内転位にて中手骨に軸圧が加わり,まずBennett骨折をきたし,続いて大菱形骨の橈側結節部に剪断力が働いたものと考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら