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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻8号

1996年08月発行

文献概要

臨床経験

大腿骨転子下骨折治癒後に頚部内側骨折を来した大理石骨病の1例

著者: 山中一1 永瀬譲史1 板橋孝1 勝見明1 常泉吉一1

所属機関: 1国立千葉病院整形外科

ページ範囲:P.987 - P.991

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 抄録:大理石骨病は全身の骨硬化像を呈し,易骨折性を特徴とする稀な疾患である.今回,大腿骨転子下骨折に対し観血的治療を行い,骨癒合を得た本症患者が,約5年後,頚部内側骨折を来し,人工骨頭置換術を施行したので報告する.症例は63歳,女性.1989(平成1年)転倒し右大腿骨転子下骨折を来し,CHS固定を試みたが骨が硬くラグスクリューの挿入ができず,プレートにて固定.1年後偽関節のため再度CHS固定を施行した.その後骨癒合が得られたが,約5年後,誘因なく右頚部内側骨折を来し入院.CHSを抜去し,人工骨頭置換術を行った.骨は極めて硬くセボトームを使用してリーミングを行った.本症患者の骨折治療では強固な内固定が必要であり,特に頚部内側骨折の治療では,早期離床を考え人工骨頭置換術を行うべきである.さらに手術器械の折損にも注意し,術後も十分な経過観察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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