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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻8号

1996年08月発行

文献概要

臨床経験

孤立性脊髄硬膜外血管腫の1例

著者: 濱淵正延1 土屋隆之1 中川偉文1 山下誠三1 武田善樹2

所属機関: 1兵庫県立塚口病院整形外科 2淀川キリスト教病院臨床病理

ページ範囲:P.993 - P.996

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 抄録:脊髄硬膜外血管腫は脊椎血管腫が硬膜外へ二次的に進展したものが大部分を占め,孤立性に硬膜外に発生する血管腫は少ないといわれている.今回われわれは脊髄横断性麻痺を呈し,手術治療によって治癒した孤立性の脊髄硬膜外血管腫の症例を経験した.症例は39歳の男性で特別な誘因なく,両下肢しびれ感と右下肢痛を生じた.しびれ感は徐々に進行し,5カ月後には歩行障害をきたし,Th10レベル以下の脊髄横断性麻痺に陥った.脊髄造影で硬膜外腫瘍を認め,MRI像では脊髄硬膜の後方にT1では低輝度,T2では高輝度の腫瘍が描出された.手術は椎弓切除により,硬膜外腫瘍を摘出した.病理組織はcavernous hemangiomaであった.術後2カ月で神経学的にすべて正常に回復した.術後5年の現在再発はなく,脊椎の変形やinstabilityは認められない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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