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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻9号

1996年09月発行

文献概要

論述

下肢人工関節置換術後に起こる深部静脈血栓症の発生頻度

著者: 藤田悟1 廣田茂明1 田村裕一1 金沢元宣1 向井克容1 松井誠一郎1 小田剛紀1 冨士武史1

所属機関: 1大阪府立病院整形外科

ページ範囲:P.1001 - P.1005

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 抄録:1993年8月から1995年2月の間,当施設で施行した人工股関節全置換術67例67肢(THA群)と人工膝関節全置換術62例62肢(TKA群)を対象として,手術側下肢の上行性静脈造影を施行し,深部静脈血栓症(DVT)の有無を調査した.性別はTHA群が男性8例,女性59例,TKA群が男性9例,女性53例であった.平均年齢はTHA群が64.9歳,TKA群が67.7歳であった.原疾患はTHA群が変形性関節症(OA)53関節,慢性関節リウマチ(RA)9関節,その他5関節,TKA群がOA 32関節,RA 30関節であった.DVTの発生頻度はTHA群が28.4%,TKA群が43.5%であった.大腿または膝窩静脈に発生した下肢近位部のDVTの頻度はそれぞれ10.4%,16.1%であった.DVTの危険因子として年齢,原疾患,手術側,手術時間,肥満度(BMI(body mass index))の5項目について調査したところ,肥満度が両群において有意差をもって危険性を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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