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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻9号

1996年09月発行

文献概要

論述

慢性関節リウマチにおける4関節置換例の経過と予後

著者: 四宮文男1 岡田正彦1 大西純二1 荒木誠1 浜田佳哲1 三好孝生1 藤村拓也1

所属機関: 1徳島健生病院整形リウマチセンター

ページ範囲:P.1021 - P.1029

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 抄録:両股両膝人工関節の4関節置換となっている慢性関節リウマチ26例の臨床的経過と予後を調査した.その経過は初診時4関節破壊を認めたⅠ群,重度の歩行困難があり両膝置換後に股関節破壊を示したⅡ群,長期経過のなかで4関節となったⅢ群に分類できた.重度歩行障害例では歩行可能となったのち,他の関節破壊が早期に進行する可能性があり留意が必要である.いずれも実用的歩行能力が再獲得できていたが,長期経過の中で,人工関節の再置換や頚椎病変が歩行能力低下の原因となっていた.調査時死亡6例は歩行能力が低下したのちの経過で内科的合併症を併発したことが原因となっていた.2関節同時手術や骨セメント非使用の人工関節の工夫などの関節局所への対応とともに,家庭でのケアも含めた慢性関節リウマチの全身的管理を重視すれば多関節置換術の価値はより高まるものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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