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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻9号

1996年09月発行

文献概要

臨床経験

髄内釘を併用しbifocal lengtheningを行った1症例

著者: 柳下信一12 土屋弘行1 篠川禎久1 富田勝郎1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科 2石川整肢学園整形外科

ページ範囲:P.1061 - P.1063

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 抄録:骨延長術では創外固定器装着期間の長さが問題となるが,これが短縮されれば合併症の発現等も少なく理想的である.われわれは髄内釘を併用しこの装着期間の短縮化をはかり,良好な結果を得た1例を経験したので報告する.症例は16歳男性で交通外傷による左下腿開放骨折後に生じた9cmの左下肢短縮に対してllizarov創外固定器にAO-unreamed髄内釘を併用し,𦙾骨に2カ所の骨切りを行ってそれぞれ4.5cmずつの骨延長を施行した.その結果,創外固定器装着期間を延長量で割った値(Healing index)が当科の髄内釘非併用19例で42日/cmであるのに対して16.1日/cmと1/2以下に短縮することができた.また髄内釘を併用することによる合併症の発現も認められなかった.よって髄内釘を併用することにより創外固定器装着期間を大幅に短縮することができ,骨延長術における患者の負担を軽減することができたと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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