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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻9号

1996年09月発行

文献概要

臨床経験

摘出術を行ったOs vesalianumの1例

著者: 三浦寿一12 冨岡正雄1 吉矢晋一1 山下敦夫1 松下績1

所属機関: 1明和病院整形外科 2神戸労災病院整形外科

ページ範囲:P.1071 - P.1074

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 抄録:症例は35歳男性,主訴は右足部外側部痛である.外傷の既往はない.初診時右足部の第5中足骨基部に腫脹と圧痛があり,単純X線像で同部に1×1.5 cm2の楕円形の骨片を認めた.Os vesalianumと考えられ保存的治療を試みたが疼痛が消失しないため摘出術を行った.Os vesalianumは1555年,Andreas Vesaliusが最初に記載した第5中足骨粗面に接する過剰骨で発現頻度は0.1~0.68%である.成因として骨端核の癒合不全説などがあるが明確に定義されていない.Os peroneum,第5中足骨の骨折,成長期における骨端核,lselin's diseaseなどと鑑別を要する.今回の症例では年齢,病歴,単純X線像,術中所見,さらに組織所見などからOs vesalianumと診断した.治療法としては保存的治療が無効の場合には摘出術や骨接合術が適応となるが,われわれの場合は摘出術を行い良好な経過を得た.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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