icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻9号

1996年09月発行

文献概要

臨床経験

MRIにて早期に診断し得た小児化膿性脊椎炎の2例

著者: 竹村清介12 渡辺秀男1 藤川重尚1 浅野頼子1 中島哲1

所属機関: 1大阪赤十字病院整形外科 2関西医科大学整形外科

ページ範囲:P.1099 - P.1103

文献購入ページに移動
 抄録:今回われわれは14歳と12歳の女児の,小児化膿性脊椎炎の2例を,MRIを用いて早期に診断し,保存的治療により良好な結果を得た.初診時,両者共に側弯変形を伴い,著明な伸展制限が認められた.罹愚部位は,症例1は第1腰椎と第3腰椎,症例2は第3・4腰椎であった.2例とも全経過を通して熱発は認めず,血液検査による炎症所見も軽微であった.セフェム系抗生剤と安静臥床・装具装着により,椎体・椎間の変形の増悪を来すことなく治癒し,臨床的にも良好な結果を得ることが出来た.
 小児の場合成長過程にあるため,本症の診断が遅れると椎体変形が生じ,炎症が治癒した後も成長と共に後弯変形が増悪する恐れがある.そのため,早期診断が重要であり,その確定診断にMRIが有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら