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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻10号

1997年10月発行

文献概要

論述

MRIを用いた大腿骨頚部内側骨折骨頭温存手術例の検討

著者: 新籾正明12 清水耕1 永原健1 青柳康之1 佐粧孝久1 中川晃一1 三橋稔1

所属機関: 1習志野第一病院整形外科 2現:鹿島労災病院整形外科

ページ範囲:P.1091 - P.1097

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 抄録:比較的若年者の大腿骨頚部内側骨折に対する骨頭温存手術例について骨頭壊死およびlate segmental collapse(以下LSC)発生の有無を含め,MRIを用いて検討した.対象は65歳以下の12例であり,Garden分類stage 1,2例,stage 2,4例,stage 3,3例,stage 4,3例,平均年齢は54歳である.MRI上stage 1,2では骨頭壊死を生じなかったが,stage 3,4の6例全例に骨頭壊死を示すband patternが出現し,いずれも手術後2カ月前後で認められた.その後壊死領域の拡大,縮小は認めなかった.cannulated screw固定施行後,荷重部に広範囲の壊死を生じた2例では骨頭圧潰をきたしたが,深腸骨回旋動脈柄付腸骨移植を施行した2例では壊死範囲が小さく骨頭圧潰を生じなかった.術後2ヵ月前後のMRI像は骨頭圧潰の予測に有用であり,またLSCを生ずる可能性の高いGarden分類stage 3,4に対しては深腸骨回旋動脈柄付腸骨移植も選択すべき術式の1つと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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