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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻11号

1997年11月発行

文献概要

シンポジウム 腰椎変性疾患に対するspinal instrumentation―適応と問題点―

胸腰椎部後弯変形に対するinstrumentationの適応と問題点

著者: 平泉裕1

所属機関: 1昭和大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1273 - P.1282

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 抄録:胸腰椎部後弯変形に伴う慢性腰背部痛に対するspinal instrumentationの適応と問題点について,保存的治療患者123例を対照として検討した.lnstrumentationを受けた本障害患者は9例6.8%であった.保存的治療では椎体変形や椎間板変性が増加し,徐々に体幹前傾化と重心が前方偏位する傾向がみられた.腰背部痛は脊柱伸筋群の疲労性要因が示唆され,装具による重心前方偏位の矯正は困難であった.lnstrumentation例の後弯矯正率は平均62.1%で脊柱アラインメント全体の改善と重心正常化,歩行バランス改善,高い疼痛寛解率が得られた.lnstrumentationの問題点は本障害が高齢者に多く,手術侵襲,骨粗鬆症,合併症の対策を要する点であり,適応は高度な腰背部痛,脊柱変形に伴う重心前方偏位を伴い,保存的治療が無効で,全身状態良好,日常活動性が高い患者に限定される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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