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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻12号

1997年12月発行

文献概要

連載 リウマチ―最新治療のポイントと留意点・3

肩関節疾患への対応

著者: 林田賢治1 菅本一臣1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1379 - P.1385

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 抄録:慢性関節リウマチ(RA)の肩関節罹病率は比較的高く,RA患者の約60%が罹患していると言われているが,RA肩に対する外科的治療はあまり一般的でなく,ほとんど放置されているのが現状である.しかし,肩関節が罹患すると,疼痛と可動域制限を生じ,ADL障害の原因となることが多く,肘関節,手関節,手指の疼痛と機能障害と同様,機能再建が必要な場合が多い.
 RA肩の評価は,骨関節の評価だけでなく軟部組織の評価が重要である.評価の手段として最も重要なのは臨床所見であるが,単純X線撮影,CT,MRI,関節造影などの画像所見も有用で,これらの情報をもとに詳細に評価する.外科的治療としては,滑膜切除術,人工関節置換術などが行われているが,膝関節,股関節などと比較して,現在のところ普及しているとは言いがたい.今後,肩関節鏡視下手術の普及,人工肩関節の改良と成績向上が達成できればRA肩に対する手術が普及すると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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