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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻12号

1997年12月発行

文献概要

臨床経験

巨大な馬尾神経鞘腫の1例

著者: 橋本光宏12 永瀬譲史1 板橋孝1 国府田正雄1 須藤英文1 高澤博3

所属機関: 1国立千葉病院整形外科 2現:鹿島労災病院整形外科 3国立千葉病院研究検査科病理

ページ範囲:P.1425 - P.1429

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 抄録:症例は49歳女性.6年前より持続する左坐骨神経痛を腰椎椎間板ヘルニアと診断され,保存的療法を行っていたが,立位保持困難とともに膀胱直腸障害も生じたため当科紹介となった,MRIにて第12胸椎から第5腰椎レベルの脊柱管内にガドリニウムにて造影される巨大腫瘤病変を認め,巨大馬尾腫瘍の診断にて,腫瘍摘出術と還納式椎弓形成術を行った.病理診断は神経鞘腫であった.術後,独歩可能となり,膀胱直腸障害も改善した.術後10カ月の現在,腫瘍の再発および脊柱変形を認めず,経過良好である.神経鞘腫は再発することがあり,術後の再発の有無を確認する手段としてMRI検査が必須であるが,磁性体を用いない本術式は,MRI検査でも十分な画像が得られ,有用であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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