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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻12号

1997年12月発行

文献概要

臨床経験

胸椎部巨大dumbbell型神経鞘腫の1例

著者: 高瀬年人1 勝浦章知1 松本圭司1 福田眞輔1 加藤弘文2 井上修平2 手塚則明2 嘉本将治3

所属機関: 1滋賀医科大学整形外科 2滋賀医科大学第2外科 3豊郷病院

ページ範囲:P.1435 - P.1438

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 抄録:症例は73歳女性.1994(平成6)年8月頃より両下肢のしびれが出現.胸椎および縦隔に9×7×6(cm)のEdenのtype3のdumbbell型腫瘍を認めたため,針生検術を行い悪性腫瘍と診断されるも,高齢のため手術適応なしとされた.しかし,1996(平成8)年4月頃より,脊髄症状悪化したため,後側方開胸および後方進入によって腫瘍切除術を行った.腫瘍は胸腔内に存在し,暗赤色で肺との癒着は強くなく,第4胸神経根が腫瘍の被膜に入り込んでいた,腫瘍切除後,前方に肋骨を移植し,LuqueSSIにて後方固定術を行った.病理組織学的には,良性の神経鞘腫であった.術後,脊髄症状は改善しTステッキ歩行可能となっている.本症例はdumbbell型脊髄腫瘍としては,最大級の大きさであり,稀な高齢発症であった.また巨大dumbbell型脊髄腫瘍でありながら,局所症状は認めず,一期的手術によって良好な経過を得た.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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