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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻2号

1997年02月発行

文献概要

シンポジウム 脊柱側弯症に対する最近の手術療法

脊柱側弯症に対するIsola法

著者: 鈴木信正1 小野俊明1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科

ページ範囲:P.119 - P.126

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 抄録:Isola法の側弯矯正原理は,distraction,compression,derotation,translationの4つの矯正力を適切に,かつ段階的に組み合わせ,最大の矯正を得ることにある.最大の矯正を得るには,矯正力を加えていく順序が重要である.術中に水平面に垂直に牽引力を加える垂直牽引法は胸椎前弯の矯正にはきわめて有効な操作である.Lsola法を施行し,術後2年以上経過した側弯症例78例を検討対象とした.手術時間平均は4時間40分,出血量平均は989g,Cobb角は術前平均が63°,術後は28°,矯正率平均は57.8%であった.胸椎後弯角は,術前平均34.8°,術後36.0°,腰椎前弯角は術前平均38.5°,術後40.1°と矢状面生理的弯曲の保持,矯正は良好であった.合併症発生率はHarrington群では6%にすぎないがIsola群では14%と有意に高かった.
 Isola法はHarrington法の改良型といえ,Harrington法に比し体幹変形矯正効果は優っており,側弯症手術の第一選択として良い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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