文献詳細
文献概要
臨床経験
傍脊柱筋内にdesmoid腫瘍を合併したGardner症候群の1例
著者: 巣瀬忠之1 石川誠一1 野本努1 高橋美徳1 菊池達哉1 保坂登1
所属機関: 1鶴岡市立荘内病院整形外科
ページ範囲:P.187 - P.190
文献購入ページに移動症例は24歳女性.左腰背部の腫瘤を主訴に来院した.左腰背部に6×8cm大で表面平滑,弾性硬の皮下腫瘤を認め,手術を行った.腫瘍は一塊にして摘出可能であり,病理学的所見では,良性のextraabdominal desmoidと診断された.家族歴,既往歴から本症例は家族性大腸ポリポーシスに傍脊柱筋内desmoid腫瘍を合併したGardner症候群と診断した.術後10カ月の現在,再発は認めていない.Gardner症候群に合併するdesmoid腫瘍は,腹壁外からの発生の報告例は少なく,また,傍脊柱筋内の発生はきわめて稀である.
掲載誌情報