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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻2号

1997年02月発行

文献概要

臨床経験

重度腰椎すべり症に対する整復・固定術の1例

著者: 麻田義之1 井戸一博1 伊勢健太郎1 中村孝志1 玉木茂行2 高木治樹2 高塚和孝2 清水克時3

所属機関: 1京都大学医学部整形外科 2福井赤十字病院整形外科 3岐阜大学医学部整形外科

ページ範囲:P.209 - P.212

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 抄録:今回われわれは,grade Ⅲの重度腰椎すべり症に対し,整復・固定術を行った.すべりの再発のため再手術を要したが,ほぼ完全な整復が得られ術前の症状も軽快した.手術は後方よりinstrumentationを用いて整復し,初回手術では後方より,再手術時には前方より椎体間固定を行った.重度すべり症に対しin situ fusionで好結果を得られるとの意見もあるが,術中所見では神経根がすべりにより強く牽引されており,症状改善のためには整復が必要との印象を受けた.神経学的合併症防止のためSEPモニタリング下に徐々に整復することにより安全に手術が行われた.
 また,重度すべり症では下位椎体,特に仙椎上面がドーム状変形を起こしている場合があり,確実な固定を得るために,そのことを考慮に入れて移植母床作成および骨移植を行うことが必要と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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