icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻3号

1997年03月発行

文献概要

臨床経験

左中指に発症した非定型抗酸菌感染症の1例

著者: 大内聖士12 山田昌弘1 吉田和也1

所属機関: 1国立明石病院整形外科 2兵庫県立リハビリテーションセンター中央病院整形外科

ページ範囲:P.249 - P.251

文献購入ページに移動
 抄録:われわれは,左中指に発症した非定型抗酸菌感染症を経験した.症例は,71歳,男性.1992(平成4)年10月頃より左中指PIP関節に腫脹出現,徐々に増強したため,1993(平成5)年6月14日初診.PIP関節に腫脹を認めたが発赤,熱感,圧痛は無し.関節可動域正常.X線上,中節骨基部に透亮像を認めた.生検組織で類上皮細胞と巨細胞により形成された肉芽腫を認めた.一般細菌培養検査は,陰性.全身的検索より抗酸菌性病変を疑い,8月3日病巣掻爬術施行.抗酸菌培養でMycobacterium cheloneiと判明.INH・RFPの内服を6カ月間継続し,腫脹は徐々に消退した.術後15カ月,再発はなく,X線上の透亮像は消失しつつある.非結核性抗酸菌の四肢病変はMycobacterium marinumによるものが多く,数少ない物Mycobacterium cheloneiによる症例であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら