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臨床経験
片側上下肢麻痺を呈した脊髄硬膜外血腫の1例
著者: 中村渉1 藤沢洋一2 藤井一晃2 牧野明男2
所属機関: 1弘前大学医学部整形外科学教室 2大館市立総合病院整形外科
ページ範囲:P.261 - P.264
文献購入ページに移動脊髄硬膜外血腫では,脊髄圧迫症状が急激に発生し,診断,治療の遅れは神経機能予後を悪化させると言われている.本症例では片側上下肢麻痺を呈し,頭蓋内病変との鑑別が困難であったため,診断が遅れたが,幸いにも入院直後から症状の改善がみられ,後遺症を残さず退院できた.一般に保存的治療の予後は不良であると言われているが,神経症状の回復がみられる症例では保存的治療も考慮すべきであると考えられた.
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