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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻4号

1997年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩(第25回日本脊椎外科学会より)

化膿性脊椎炎に対する経皮的病巣掻爬ドレナージ

著者: 大橋輝明1 永田見生1 石橋和順1 廣橋昭幸1 橋詰隆弘1 井上明生1

所属機関: 1久留米大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.349 - P.353

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 抄録:経皮的椎間板摘出術の器具を用いて38例の化膿性脊椎炎に対し病巣掻爬ドレナージを行った.適応は中部胸椎以下の骨破壊が軽度,1椎間に限局した病巣で,保存的治療に抵抗性で,高度な麻痺がないものとした.結果は,全例に疼痛の改善が得られた.しかし,2例に炎症が再燃し,うち1例は再度本法を施行し治癒し,他の1例は観血的治療が必要となった.神経・血管損傷などの合併症は生じなかった.本法の利点は,小さな侵襲で病巣掻爬とドレナージが可能なこと,摘出組織より起炎菌の同定と組織学的診断が可能なこと,局所に抗生剤の投与が可能なこと,術直後から疼痛が改善し,早期離床が可能なことである.欠点は,適応に限界があり,十分な病巣掻爬ができないことと神経・血管損傷などの合併症の可能性があることである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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