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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻4号

1997年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩(第25回日本脊椎外科学会より)

仙腸関節性疼痛の自覚部位と発現動作の特徴

著者: 村上栄一1 石塚正人1 国分正一2 田中靖久2

所属機関: 1釜石市民病院整形外科 2東北大学医学部整形外科

ページ範囲:P.387 - P.392

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 抄録:仙腸関節性疼痛の自覚部位ならびに発現の動作を腰・下肢痛が生じる腰椎疾患と比べて,それらの特異性を検討した,対象は仙腸関節性疼痛50例(男性18,女性32),椎間関節性疼痛30例(L4/5:16例,L5/S1:14例),神経根障害32例(L5:17例,S1:15例),椎間板性疼痛27例(L4/5:16例,L5/S1:11例)で,疼痛の部位を比較した.椎間板性疼痛を除く3群について6種の負荷テスト(立ち上がり,中腰,寝返り,歩行,15分間坐位,3分間側臥位)での疼痛の発現頻度を調べた.仙腸関節性疼痛の特異的な自覚部位は仙腸関節外縁部を中心とする領域で,50例中41例(82%)が上後腸骨棘の外側端から斜め約20度の方向に,頭外側へ約2cm,尾内側へ約4cm,幅約3cmの共通領域を有していた.“錐で刺し込まれるような痛み”と表現する例が86%あった.患側を下にした側臥位での疼痛発現が特徴的であった.これらの点に注目すれば仙腸関節性疼痛と腰椎由来の疼痛と区別は可能と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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