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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻4号

1997年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩(第25回日本脊椎外科学会より)

慢性関節リウマチに伴う頚椎病変と全身病態

著者: 藤原桂樹1 藤本真弘1 大脇肇1 河野譲二1 中瀬尚長2 米延策雄2 越智隆弘2

所属機関: 1星ケ丘厚生年金病院整形外科 2大阪大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.407 - P.412

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 抄録:慢性関節リウマチ患者173例を対象として,頚椎病変の進行と全身病態との関連を検討した.上位頚椎病変は75例(43%),軸椎下亜脱臼(SS)は12例(7%)にみられた.全身病態を表す指標としてCRP,破壊関節数,Carpal height ratio,病型分類の4項目に注目した.CRPは頚椎病変を認めない群では平均1.4mg/dl,環軸椎前方亜脱臼(AAS)群2.7,AASに垂直亜脱臼(VS)を合併する群3.7,VS群4.1であり頚椎病変が進行した症例ほど高値を示した.SS群の平均は3.7と頚椎病変のない群より有意に高値であった.
 また,上位病変が進行した症例ほど,SSを合併した症例ほど全身の関節破壊の広がりは広範で,手関節の破壊程度も強かった,病型分類との関連をみると,少関節破壊型ではAASのみ発症しVSやSSの合併はなかった.多関節破壊型ではAASにVSが高率に合併した.ムチランス型では高度なVSまで進行しSSの合併頻度が高かった(39%).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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