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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻5号

1997年05月発行

文献概要

論述

後𦙾骨筋腱機能不全の臨床およびMRI所見

著者: 高宮尚武1 野口昌彦1 平澤泰介1

所属機関: 1京都府立医科大学整形外科

ページ範囲:P.549 - P.555

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 抄録:臨床的に後𦙾骨筋腱機能不全を呈するものに対してMRIを施行し,その所見を中心に検討した.対象は慢性関節リウマチ,外傷を除く15例(男性2例,女性13例),17足で,平均年齢は52歳であった.後𦙾骨筋腱機能不全の臨床評価はJohnsonらの分類を用いた.全例にMRIを施行しT2冠状断像を中心に検討し,腱断裂にはContiらのMRI分類を適用した.Johnsonらの分類に準じるとstage1が2足,stage2が7足,stage3が1足で明確に分類できないものが17足中7足あり,後𦙾骨筋腱機能不全の臨床的stage分類には検討の余地があると考えた.MRI所見は,腱周囲の水腫16足,肥大12足,変性1足,完全断裂1足(Contiらの分類ではtype III B)であった.臨床的には後脛𦙾筋腱機能不全を呈するが断裂を認めない症例が大部分を占め,そのMRI所見は腱周囲の水腫,腱の肥大など腱鞘滑膜炎や腱炎による所見を反映するものであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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