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視座
夢のような話
著者: 荻野利彦1
所属機関: 1山形大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.659 - P.659
文献購入ページに移動ひるがえって,私が整形外科を勉強し始めた頃,腕神経叢麻痺の治療は,全根引き抜き損傷であれば肋間神経あるいは副神経の筋皮神経への交差縫合術を行い,その他の場合は麻痺の回復を待って腱移行や関節固定で機能再建を行うのが一般的であった.その後,腕神経叢を展開し,電気生理学的診断法により損傷の程度を明らかにして,神経移植と神経交差縫合を組み合わせた神経機能再建術が広く行われるようになった,陳旧例に対する遊離筋移植と神経交差縫合を組み合わせた方法,手指の運動機能を再建する為の肋間神経の正中神経への交差縫合術や,複数の遊離筋移植と神経交差縫合を組み合わせた方法等が行われている.
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