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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科32巻6号

1997年06月発行

文献概要

臨床経験

舟状月状骨間離開の1例

著者: 森田光明1 香月憲一2 斉藤英雄1 南幸作3 大向孝良3 石田俊武3

所属機関: 1市立藤井寺市民病院整形外科 2国立泉北病院整形外科 3大阪社会医療センター整形外科

ページ範囲:P.721 - P.724

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 抄録:舟状月状骨間離開は比較的まれな外傷で,その治療法には種々の意見が存在する.われわれは新鮮例の舟状月状骨間離開に対しては舟状骨の徒手整復と鋼線による固定あるいは観血的整復と靱帯縫合に鋼線固定を追加する方法が適応と考える.また陳旧例で軟部組織の修復のみでは舟状骨の安定性を保持できない症例に対しては舟状大菱形小菱形骨固定術(STT固定術)が適応と考えている.
 今回その中間的な存在といえる受傷後1カ月が経過していた40歳男性の症例を経験した.この症例に対して観血的に舟状骨を整復し,舟状月状骨間靱帯の縫合と鋼線固定に加えて,Blatt法に準じた関節包固定術を行い良好な臨床成績を得た.今回われわれが行った方法は新鮮例に対する術式では舟状骨の安定性に不安が残るが,STT固定術を行うほど陳旧化していない症例に対して適応があり,先に述べた新鮮例と陳旧例に対する術式の中間的な術式と位置づけている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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